立春から数えて八十八日目の日を「八十八夜」といい、今年は5月2日(水)がそれにあたります。
この時期は、新茶の季節でもあります。お茶は冬の間に養分を蓄えて成長し、春に少しずつ芽吹いてきます。
一年を通じて3~4回収穫される作物ですが、この八十八夜の頃に収穫されるものが「新茶(一番茶)」と呼ばれ、多くの地域でこの新茶だけは手で丁寧に摘まれ、栄養価も高いとのこと。
確かに、 清々しい若葉の香りがしますし、柔らかくて飲みやすい感じがしますよね。この頃に摘まれるお茶の葉には、カテキンやカフェイン(苦み・渋み)が少なく、アミノ酸(旨み・甘味)が多いそうです。
また新茶は古来より不老長寿の縁起物として大切にされてきました。それは、この八十八夜の日は古来より春から夏に季節が移り変わる、『縁起のいい日』とされてきたためで、ちょうどこの時期に新茶の収穫が最盛期を迎えることから、「新茶を飲むと病気にならず、長生きできる」と考えられるようになったのです。
歌にあるように、八十八夜といえばお茶を連想される方もいらっしゃるかと思いますが、それはこんなところからきているのですね。